2022年度 元気会(自己啓発・グループ勉強会)

元気会幹事 天野 慶次郎(昭56学機)

2022年度の元気会活動はコロナの影響を受け4回の開催にとどまりました。そのような状況下でも新たに女性会員が加わったことが明るい話題です。今後の元気会の活性化が期待されます。

開催月 講  師 内   容
7月 吉田 一廣氏 中国の宇宙進出-高まる衛星攻撃の危機-
天野慶次郎氏 漢詩を読む
11月 坂場 英太氏 魚にも自分がわかる
吉田 一廣氏  研究力アップへ 大学ファンド
12月 吉田 一廣氏 血糖・糖負荷試験
1月 飯田 陽久氏 新医療と上手に付き合い 100歳まで生きる方法
吉田 一廣氏  2島プラスアルファ間違い
2月 北條 勝彦氏 血流企画 第1回~第3回
加藤  清氏 ワインの歴史と世界文化遺産
舛井 正義氏 新聞記事より「中国の日本語熱 逃がさぬように」「ミャンマーで感じた若者の絶望」

以下に講義概要をいくつか紹介します。

【中国の宇宙進出】(吉田氏)

中国による衛星破壊実験(07年)で、衛星そのものが攻撃対象になり得ることが現実になった。ターゲットは衛星に限らず、イラク戦争ではGPS(全地球測位システム)利用を阻もうとイラク軍が電波妨害を行ったが、今後常態化するだろう。ハッカー集団のサイバー攻撃により衛星が乗っ取られ落とされたりすることも懸念される。衛星破棄実験や放置された衛星による宇宙ゴミ(デブリ)の脅威も顕在化している。

【漢詩を読む】(天野)

  漢代(紀元前206年~西暦220年)の文章は中国人でも難しく、意味を正しく理解できないそうだ。しかし、唐代(西暦618~907年)の詩は分かりやすく、中国の小学校では300首を暗記するそうだ。

ここでは、有名な五言絶句を3首紹介した。

(1)相思(そうし) 王維(おうい)
(2)静夜思(せいやし) 李白(りはく)
(3)春暁(しゅんぎょう) 孟浩然(もうこうねん)

高校時代は漢文は苦手であったが、改めて読んでみるとなかなか味わい深いものであると感じた。

【魚にも自分がわかる】(坂場氏)

前世紀までは魚類には単純な構造の脳しかなく、爬虫類、哺乳類と進化が進むにつれ新しい脳ができたと考えられていた。今世紀に入り動物の脳の研究が進むと魚類の段階ですでに人と共通した構造を持っていることが判った。また、魚は鏡像自己認識ができないというのが世界の常識であったが、熱帯魚に鏡を見せる実験により、チンパンジーと同じ行動パターンがみられた。これにより魚にも自己認識ができると考えられるようになった。

【100歳まで生きる方法】(飯田氏)

三大死因の「がん」「心筋梗塞」「脳卒中」は早期発見ならほぼ防げる。食事が健康に直結することは間違いなく、医学的に正しい食べ方を身に着ける必要があるとともに、定期的に検査を受けて必要に応じて適切な治療をすることが重要である。

  毎年欠かさず受けるべきは以下の検査である。

(1)胸部と腹部のCT検査
(2)胃と大腸の内視鏡検査
(3)脳のMRI検査

【血流企画】(北條氏)

私たちの健康を左右するカギとなっているのが毛細血管である。毛細血管は0.01mmと目に見えないほど細い血管だが全身の血管の99%を占めていて、面積にすると体の中で一番大きな臓器となる。しかし毛細血管はその細さから、老化によってその働きが衰え、最終的には消滅してしまう。毛細血管が消滅してしまうと体の隅々まで酸素や栄養素が行き届かなくなり、老廃物もたまったまま回収されなくなる。すると、肌トラブル、冷え性、体のこり、痛みなどの不調を招く。

  血管の老化を防ぐためには、体温を上げて基礎代謝をアップすることが大切で、その最もよい方法は筋肉を動かすことである。

【ワインの歴史と世界文化遺産】(加藤氏)

「ワイン発祥の地は古代オリエント(ユーラシア中央の西側寄り)で、コーカサス(ジョージア~アルメニア)から、人間の営みとしてのワイン造りが広まった」というのが現在の通説である。

  ここでは、古代におけるヨーロッパのワイン造りの伝搬ルートやその伝わり方および世界文化遺産との関わりが紹介された。

  「1万年もの長いワインの旅路を辿ってみたが、永遠の至言「酒は百薬の長、だが命を削る鉋でもある」を肝に銘じつつ、その歴史に思いを馳せながら、世界中のワインを楽しもう」とまとめられていた。

講義風景(於 交流サルーンいばらき)

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